− 由緒 −
 迎錫山福田寺(こうしゃくざん・ふくでんじ)は今から約千三百年前,奈良時代の養老二年(718)行基菩薩が開祖されたと伝えられている。
「福田寺縁起書」によると元正天皇(第四十四代)の養老二年,行基菩薩が夢のお告げにより此の地で『釈迦如来』『地蔵菩薩』の二尊を刻み,精舎を建立し「迎錫山福田寺」を号したという。創建当時は八町四方に七堂伽藍を有していたと伝えられる。
 歴代住職のうち,平安時代末期には百人一首の詠み人で有名な歌人,俊恵法師がいる。俊恵法師は平安時代の歌人として数多くの和歌を残している。法師は宇多源氏の流れを汲み,歌の同好の友を集め文学結社「歌林苑」を形成,自らそのリーダーとなって月例会,臨時の歌合わせ,歌会等を催したという。歌友には,有名な源三位頼政(げんさんみよりまさ),鴨長明(かものちょうめい)等の名がある。
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